みなさんは「眠れないのは誰のせい」という曲をご存知だろうか。タイトルからしてもう鬱々しさ満点。最近眠れない人はこの曲を聴くと共感できるかも。
この記事の概要
- 「眠れないのは誰のせい」のみんなの評価は?
- 「眠れないのは誰のせい」とは一体どういう曲なのか?
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稲葉浩志ソロアルバム『マグマ』の5曲目「眠れないのは誰のせい」
そもそも「眠れないのは誰のせい」って?
稲葉浩志が初のソロ名義で1997年に発売した『マグマ』というアルバムに収録されている。
稲葉曰く「ジャズ・ギターのオクターブ奏法をリフにしたい」と思い作った曲らしく、まさにジャズチックな1曲に仕上がっている。
けっしてキャッチーな曲調でもないので、この曲単体で聴く人はあまりいないのでは。
ただ『マグマ』の収録順で聴くと、この曲はより光る。
ひとこと
『マグマ』は収録順に聴くことで良さがでる
「眠れないのは誰のせい」のみんなの評価は?
ひとこと
渋さを評価する人が多いね。。。
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ここからは管理人の「眠れないのは誰のせい」独自解釈!
【眠れないのは誰のせい/歌詞解釈①】精神状態最悪の主人公を描いた1曲
不眠症の主人公。
タイトルを見てわかるとおり、主人公はなぜ自分が眠れないのか理解できていない。
そんな彼の悲痛な叫びが身にしみるこの曲。
稲葉さんの独特な表現がさえわたっているため、主人公の精神状態の悪さがより理解できると思う。
ひとこと
この曲の独特な表現が本当に面白い
【眠れないのは誰のせい/歌詞解釈②】オーデコロン?をつけた主人公
この曲はほんとに歌詞が独特で面白い。
まずは次の引用した歌詞を見てほしい。
消化不良のわが欲が腐りはじめのやな臭いをぷんぷんまきちらしはじめてる
そうとう欲求不満らしい(笑)。
この歌詞の臭いとは自分の態度をあらわしていると私は思う。
つまり、たまった欲のせいで嫌な態度がでてしまっているのだ。
さらに、おもしろいのはそんな腐りはじめの臭いをオーデコロンと表現しているのだ。
オーデコロンとは香水である。
この臭いを香水と表現するあたりが皮肉めいてるし、センスがあると思う。
ひとこと
オーデコロンは良い匂い。。。
【眠れないのは誰のせい/歌詞解釈③】一人称が変わる、狂った主人公
ちなみに、この曲の注目ポイントは自分が自分に向けて歌っているところ。
いたるところで自問自答している歌詞があったり、一人称が変わったりする。
それらが良い意味で"狂いだしている主人公"を表現してて良い。
歌詞の内容はもちろんだが、こうした言葉の使い方で主人公の精神状態の悪さを表現できているのは素晴らしいと思う。
ひとこと
一人称が変わるってもはや二重人格なのかも
【眠れないのは誰のせい/歌詞解釈④】前曲「波」と深い関わりがある?
「波」の後にこの曲をもってくるのは、とても強い関係性があるからだと私は思う。
詳しくは「波」のレビュー記事を見ればわかるが、簡単に説明すると「波」という曲は愛する人を失った主人公が他人との関わりをひどくおそれ、波のない海中へと潜っていこうとする内容である。
「眠れないのは誰のせい」も主人公は他人との関わりを控えているようにしている。
それがわかるのが次の引用した歌詞である。
ああいやだな他人の幸せを満面の笑顔見せて喜んでるボクがいる
なんかちがう他人のふしあわせを涙を流して悲しんでるオレサマがいる
他人の幸せを喜び、ふしあわせを悲しむ。
主人公はそんな自分が嫌なのである。
これは先ほど引用した"腐りはじめのやな臭い"に結びつく。
他人に優しくする自分の態度(臭い)が嫌なのだ。
まあ、他人からすれば、まさにオーデコロンのような良い態度(臭い)ではあるが(^_^;)。
ただ、なぜ主人公は良い態度をとる自分が嫌なのか。
良い態度をとれば他人からの評判はいい。
そうなると自分と関わってくれる人が増える。
ようするに、他人との関わりをいやがっているのだ。
前曲「波」で海の奥へと潜っていった主人公。
つまり、この曲は「波」の主人公と同一人物であり、後日談であるのではないだろうか。
いわゆる「波」では理想とされた孤独という状況。
しかし、そんな理想の状況をつくっても主人公は欲求不満なのである。
つまり、人間は理想の状況を手に入れても、欲求不満になる生き物なのかもしれない・・・。
ひとこと
「波」と立て続けに聴くと良い
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まとめ
結局、誰のせいで眠れないのかがわからないまま終わってしまった。。。
きっと誰のせいでもなく、性格そのものが主人公を不眠にさせているのだと思う。
渋い曲調の1曲なので、ぜひ自分に酔いながら聴いてみてほしい。。。
ひとこと
眠れないのは自分自身のせい