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1995年5月10日発売。5月10日というMr.Childrenのデビュー記念日での発売だった。これぞミスチルらしい曲調で、ハードロックの前作「everybody goes
-秩序のない現代にドロップキック-」から売上が30万枚上がり、およそ累計157万枚を記録した。
>>>ミスチルの黒歴史。。。「everybody goes -秩序のない現代にドロップキック-」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
この記事の概要
- 「【es】 〜Theme of es〜」のみんなの評価は?
- 「【es】 〜Theme of es〜」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/8thシングル「【es】 〜Theme of es〜」
そもそも「【es】 〜Theme of es〜」って?
Mr.Childrenが1995年5月10日に発売した8thシングル。
累計売上157万枚を記録し、これにより5作連続ミリオンセラーを達成。
まさに大ブレイクまっただ中にあった。
タイトルの"es"とは精神分析学上の言葉で感情、欲求、衝動、過去における経験が詰まった部分で、さらには人間の動因となっている性欲動と攻撃性が発生している部分のことらしい。
簡単に言いかえると"人間を突き動かさせるもの"。
当時のMr.Childrenはこのesという言葉をとても意識していた。
例えば、前作「everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-」のPVにはエス君と呼ばれるキャラクターが登場したり、1995年に公開されたドキュメンタリー映画のタイトルが「【es】 Mr.Children in FILM」である(この映画の主題歌が本作)。
おそらく、ブレイクによりあわただしく周りの環境が変わるなかで、自分の中にある"es"だけが信用できるものだとメンバーは考えていたのだろう。
1995年という、激動の年
出典:http://kobe117shinsai.jp
ちなみに、この曲が発売された1995年は大災害・大事件が起こった激動の年であった。
まずは1月17日に阪神淡路大震災が発生。
3月には地下鉄サリン事件発生。
日本にとってまさに激動の年。
そんな中で発売された「【es】 〜Theme of es〜」。
サビの"何が起こっても変じゃないそんな時代さ"というフレーズがこの1995年の背景を知ることで、より身に染みるはず。
ひとこと
1995年は激動だった
「【es】 〜Theme of es〜」のみんなの評価は?
ひとこと
ブレイク期の中では影が薄いシングルになってる気がするけど、名曲には違いない
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ここからは管理人の「【es】 〜Theme of es〜」独自解釈!
【【es】 〜Theme of es〜/歌詞解釈①】勲章という、自分自身を縛り付けるもの
この曲は桜井がMr.Children、および自分自身に向けて歌ったものだ。
1番の歌詞では大きくなっていったMr.Childrenという存在への不安が歌われている。
次の引用した歌詞を見てほしい。
手にしたものを失う怖さに縛られるぐらいなら勲章などいらない
この歌詞は当時のMr.Childrenが様々な"勲章"を手にしていたことを知ることで深みが増すだろう。
例えば、1994年に「innocent world」で日本レコード大賞を受賞、4thアルバム『Atomic Heart』で当時の邦楽アルバム歴代最高売上を獲得。
>>>元々は普通のラブソングになる予定だった!?「innocent world」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
>>>340万枚を記録したモンスターアルバム!4thアルバム『Atomic Heart』【アルバムレビュー】
そして連続ミリオンセラーと、まさに"勲章"のようなものがMr.Childrenに付与され続けていた。
しかし、そのように手に入れたものがあまりにも大きくて、いつかは無くなってしまうのではないかという不安が桜井にあったはず。
売れ始めた頃はうはうはだっただろう(笑)。
しかし、だんだん知名度も上がりファンも多くなったぶん、やりたいことも縛られてしまうという悲しい現実をひしひしと感じてきたのだろう。
ひとこと
デビューから1年半という速さでブレイクしたからこその不安
【【es】 〜Theme of es〜/歌詞解釈②】愛なんて、幻想に過ぎない・・・
2番の歌詞では愛について歌っている。
1番の歌詞はMr.Childrenについてであったが、2番の歌詞では桜井自身について(特に恋愛面)歌っているのだ。
次の引用した歌詞を見てほしい。
自分の弱さをまだ認められずに恋にすがり傷つけるたび思う「愛とはつまり幻想なんだよ」と
この歌詞では恋にすがり、その恋人を傷つけてしまうことで自分自身の弱さを隠そうとしていることがわかる。
しかし、思いつくのは結局愛は幻想なんだということ。
1番の歌詞にあった"勲章"もこの歌詞の"愛"というのも、当時の桜井にとっては幻想のようなもので自分を縛るネガティブな存在なのだ。
だからこそ、信じるべきものは自分の中にある、自分を突き動かす"es"だけだという考えに至ったのだろう。
ひとこと
ネガティブだ。。。
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まとめ
この曲でおそらく最も桜井が伝えたかったであろう歌詞が終盤で登場する。
その歌詞がこちら。
裸になってさ君と向き合ってたい Uh 栄光も成功も地位も名誉もたいしてさ意味ないじゃん
Mr.Childrenは栄光・成功・地位・名誉を手に入れた。
しかし、そんなものはたいして意味がないと桜井は考えている。
1番の歌詞にあったが、逆に自分を縛りつけるものでもある。
だからこそ、何も手に入れていない状態、つまり、裸になりたい願望があるのだ。
当時の桜井の心境を知る事ができる貴重な1曲なので、ぜひ歌詞を味わいながら聴いてほしいと思う。
「【es】 〜Theme of es〜」の評価
5点満点中4.5点
スターになっていくミスチルだけど、この曲を聴けば当時は色々苦労があったと分かる