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2年半ぶりのCDシングル。このシングルは、ミスチルが"新しいことに挑戦をしていた"時期に発売されたからこそ意味がある。そのため発売当時のミスチルの状況を知らないと、"普通の応援歌"になってしまう。
この記事の概要
- 「足音 〜Be Strong」のみんなの評価は?
- 「足音 〜Be Strong」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/35thシングル「足音 〜Be Strong」
そもそも「足音 〜Be Strong」って?
Mr.Childrenが2014年11月19日に発売した35thシングル。
配信限定を除くと、34thシングル「祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces」以来実に2年半ぶりのシングルである。
>>>"あの曲"の二番煎じ。。。!?「祈り 〜涙の軌道」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
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本作からプロデューサー小林武史が抜けて、ミスチル自身がセルフプロデュースをしている。
また、同年9月から開催したファンクラブ会員限定ライブ『Mr.Children FATHER&MOTHER 21周年祭ファンクラブツアー』では多くの未発表曲が披露されており、その中で本作も披露された(このときの未発表曲は後に『REFLECTION』に収録される)。
桜井は本作に関して以下のコメントを発表している。
Mr.Childrenが(アルバム『REFLECTION』の中から)一番最初にこの曲を世に出すときに、どの曲でシングルを出していくかというのはすごく迷った
このコメントを見ると、18thアルバム『REFLECTION』(2015年6月4日)の収録曲は2014年時点でほとんど出そろっており、本作はその代表曲と位置づけることができる。
>>>新しいミスチルの最大級の本気!!18thアルバム『REFLECTION』【アルバムレビュー】
つまり、プロデューサー小林武史とは離れ、新しいスタートを切ったミスチルの始まりを告げるシングルなのだ。
ただ、オリコンチャートはSexy Zoneの「君にHITOMEBORE」に阻まれ初登場2位になってしまった。
これにより5thシングル「innocent world」から30作続いた連続1位記録は途切れることになる。
>>>元々は普通のラブソングになる予定だった!?「innocent world」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
累計売上は17万枚と、前作「祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces」からおよそ10万枚の減少。
数字だけ見ると、あまり幸先の良くないスタートとなった。
ひとこと
新たなミスチル。。。!
「足音 〜Be Strong」のみんなの評価は?
ひとこと
勇気をくれる歌詞だよねこの曲
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ここからは管理人の「足音 〜Be Strong」独自解釈!
【足音 〜Be Strong/歌詞解釈①】制作が難航した1曲
フジテレビ系ドラマ『信長協奏曲』の主題歌となっており、ドラマサイドのオファーによって制作された。
ただ、この曲は制作がかなり難航していた。
この様子は『REFLECTION』発売直後に放映されたSONGSスペシャル「Mr.Children “静かな闘い” 365日密着ドキュメント」やライナーノーツなどで確認することができる。
ドラマサイドのオファーを受けて、元々は「ノブナガ(仮)」という曲が制作されていた。
そして、タイトルが「Be Strong」と決まった段階で意見がまとまらずに制作中止となってしまった。
そんなスランプ状態に陥ってしまったときに、ふと桜井がギターで弾いたメロディーが印象強くて採用された。
そしてできあがったのが「足音 〜Be Strong」なのだ。
ちなみに、元々制作されていた「ノブナガ(仮)」→「Be Strong」のタイトルの曲は、後に「Starting Over」として再制作されて『REFLECTION』に収録されることになる。
>>>"新しい自分"になるには?「Starting Over」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
タイトルを「Starting Over」(やり直す)にしたのもこのような経緯があるからだ。
「Starting Over」と「足音 〜Be Strong」はほんとに曲調も内容も似ているので、ぜひ聴き比べてみてほしい。
ひとこと
「足音 〜Be Strong」と「Starting Over」は姉妹作
【足音 〜Be Strong/歌詞解釈②】新しいことをしよう。
何か新しいことを始めるときは誰もが不安に駆られてしまう。
だけれど、心配はいらない。
この曲はそんな新しいことを始める人の背中を押しててくれる応援ソングとなっている。
ミスチル自身も、セルフプロデュースやアルバム発売→ライブという通常のルーティーンを逆転させたりと新しいことを始めていた。
そのため、この曲はミスチル自身の決意表明でもあるのだ。
1番の歌詞を引用したので見てほしい。
舗装された道を選んで歩いていくだけ そんな日々だけどもうやめたいんだ 今日はそんな気がしてる
いつも通りの日々をやめたい、そんなことを思ったことがある人は少なくないはず。
まさに主人公も同じ。
どこかミスチル自身のことを謳った歌詞のような気もする。
希望を胸に、新しいことをやり始めたくなる歌詞だ。
ひとこと
当時のミスチルの活動を知ってるとより身に染みる内容
【足音 〜Be Strong/歌詞解釈③】もっと強くなれる!!
誰かが自分の足音を聴いててくれる、つまり、頑張っていれば誰かが見ていてくれるのだ。
もし努力が報われないと思ったり、もうダメだと思っても心配はいらない。
最後に2番の歌詞を引用したい。
この歌詞こそまさにこの曲の根幹を為すものだと思う。
どんな人にだって心折れそうな日がある 「もうダメだ」って思えてきても大丈夫 もっと強くなっていける
タイトルの副題"Be Strong"を思わせる歌詞だ。
"もっと強くなっていける"というフレーズはあまりにも単純。
でも、その単純さが心にズドンと響くのだ。
どんなに挫折をしたって、もっともっと強くなっていける、そんな力強いメッセージが込められた1曲だ。
ひとこと
挫折しても大丈夫(泣)
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まとめ
この曲は正直、当時のミスチルを知らないと"普通の応援歌"になってしまう。
デビューからお世話になっていたプロデューサーの小林武史と離れ、ミスチルが新たな一歩を踏む出したこと。
そして、まるでインディーズ時代に戻ったかのようにライブをしてからアルバムを発売するというプロミュージシャンではあり得ないルーティンを行ったこと。
これらの「ミスチルが新しい挑戦をしていた」時期に発売されたシングルだからこそ、「足音 〜Be Strong」は身に染みるのだ。
ひとこと
ミスチル自身をも投影した1曲になっている
「足音 〜Be Strong」の評価
5点満点中4点
制作背景を知れば、普通の応援歌ではないことが分かる