シンプルで落ち着いた1曲。とりたててキャッチーでもない。それでも、俳句のように胸に染み渡る1曲に仕上がっている。桜井の言葉の選び方と、言葉を大事にするかのように優しく前にでないメロディーが絶妙にマッチしている。
この記事の概要
- 「遠くへと」のみんなの評価は?
- 「遠くへと」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/18thアルバム『REFLECTION』({Naked}のみ})の収録曲「遠くへと」
そもそも「遠くへと」って?
Mr.Childrenが2015年6月4日に発売した18thアルバム『REFLECTION』({Naked}のみ)に収録されている。
限りなくシンプルで飾り気のない落ち着いた1曲。
収録アルバム『REFLECTION』の中ではかなり印象の薄い1曲だけれど、個人的にはすごく好きな1曲。
これは「You make me happy」にも言えることだが、シングル級のキャッチーソングが多く収録されていると胃もたれしがちだけれど、この曲があることによって疲れた耳を癒やしてくれるのだ。
>>>"80年代音楽"があの頃へと連れて行く「You make me happy」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
もちろん一般受けはしないし、印象にも残りづらいので{Naked}(USB版)にしかこの曲は収録されていない。
それでも、この曲を聴いてると心がすーっと安らぐ。
演奏時間が3分21秒と短めで聴きやすいのも良い。
ぜひ迷ったときや心のもやもやが晴れないときはこの曲を聴いてみてほしい。
ひとこと
なんか安らぐんだよなぁこの曲
「遠くへと」のみんなの評価は?
ひとこと
遠くへと行けるような気持ちになる
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ここからは管理人の「遠くへと」独自解釈!
【遠くへと/歌詞解釈①】新しい自分を始める
この曲の仮タイトルは「はじまり」。
新しい自分を始めるという意味合いが込められた1曲でもあるので、仮タイトルのままでも良かったと思う。
ただ「はじまり」にしてしまうと、同収録アルバムの「Starting Over」と意味がかぶってしまう。
おそらくこのような理由もあって「遠くへと」というタイトルになったはず。
バイクに乗り、遠くへと遠くへとあてもなく走り続ける。
そんな主人公のどこか晴れやかで、そして何も考えないことの心地よさを感じることが出来る1曲だ。
ひとこと
新しい自分を始めたい人に聴いてみてほしい
【遠くへと/歌詞解釈②】現実逃避をするために
この曲は歌詞が本当に少ないので解釈の余地がないようにも思える。
ただ、とてもシンプルな表現のみが登場するので歌詞が少なくてもすんなりこの曲の世界観に没入できる。
まずは1番のサビを引用したので見てほしい。
遠くへと 遠くへと 自由を浴び走る 僕のことまだ誰も知らないそんなところへ
"走る"の桜井の高音がたまらなく好き。
まるで現実から逃げるように、バイクにまたがり遠くへと進む。
"自由"や"僕のことまだ誰も知らない"という表現がまさに主人公の現実逃避を連想させる。
息苦しい日々の暮らしだったのだろう(^_^;)。
多くの人がこの主人公と同じように現実逃避をしたいと願っているのではないのだろうか。
だからこそ、この曲は聴き手の心にすんなり染み渡るのかもしれない。
ひとこと
現実に満足していない人がほとんどだと思う
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まとめ
最後にラストの大サビを引用したので見てほしい。
真っ直ぐに続く道 またアクセルを開ける 抱えたもやもやは風に溶け また僕がはじまる
この曲の良いところは「何かの例えなのか?」と考えることがないことだ。
ミスチルは例えが上手い。
この曲はバイクを中心に描かれているので、普通は何かの例えかを考えがち。
だけど、この曲は歌詞が少なくそこまでの深読みをする余地がない。
ただただ、バイクに乗り遠くへ進む主人公。
それだけが描かれているだけ。
押しつけがましさがない潔い作風だ。
この歌詞なんて特にこの曲の根幹をなすものだと思う。
「真っ直ぐに続く道を、アクセル全開で走る。そして風を浴びて新しい自分がはじまる。」、飾り気がないけれど胸に染み渡る。
まるで俳句のようだ。
ひとこと
俳句のように端的で、そして胸に染み渡る。
「遠くへと」の評価
5点満点中3.5点
安らぐ1曲