収録アルバム『Q』の中では比較的ポップな正統派ラブソング。初期のミスチルらしいかわいらしい曲調も最高だし、人生を暗喩した歌詞も秀逸。
この記事の概要
- 「ロードムービー」のみんなの評価は?
- 「ロードムービー」とは一体どういう曲なのか?
スポンサーリンク
ミスチル/9thアルバム『Q』のq曲目「ロードムービー」
そもそも「ロードムービー」って?
Mr.Childrenが2000年9月27日に発売した9thアルバム『Q』に収録されている。
初期のミスチルらしいかわいらしい曲調なので、イントロから「お!初期ミスチル来た!」となった(笑)。
歌詞も秀逸なので、ファンからの人気が非常に高い1曲である。
タイトルの「ロードムービー」とは"旅の途中で起こる様々な出来事が、映画の物語になっているという映画のジャンル"。
有名どころでは洋画の「スタンドバイミー」や北野映画の「菊次郎の夏」など。
つまり、この曲の構成はまさにロードムービーのように、恋人と過ごした日々に起こる様々な出来事が物語になっている。
上手いなあと思うのが、前曲「友とコーヒーと嘘と胃袋」が物語の1つ1つがまったく繋がっていない、いわゆるロードムービーとは対極の構成になっていることだ。
>>>脈絡のない会話劇「友とコーヒーと嘘と胃袋」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
まるで「前曲は挑戦的な構成で一般受けしないから、大衆に受けする曲でも収録すっか(^^)/」というイヤらしい思惑が垣間見れてしまう(笑)。
桜井も自分を褒めた歌詞!?
ちなみに、2017年12月に放送のラジオ番組「大谷ノブ彦のキスころ」にて、桜井はこの曲の"ある歌詞"に対して「天才かと思った、これを書いてる時。でもあんまり評価されない(笑)」発言をしている。
その"ある歌詞"とは。。。↓
街灯が2秒後の未来を照らしオートバイが走る 等間隔に置かれた闇を越える快楽にまた少しスピードを上げて
やっぱりこの歌詞は、桜井自身も天才的だと思っていたのだ。
この歌詞は曲の最後に歌われ、おそらく「ロードムービー」を聴いた誰もが胸に響くであろう歌詞だ。
評価されないと嘆いていた桜井だけれど、ファンの方たちはちゃんと評価してると思う。
ひとこと
やっぱこの歌詞すごい
「ロードムービー」のみんなの評価は?
ひとこと
やっぱりこの曲好きな人多い
スポンサーリンク
ここからは管理人の「ロードムービー」独自解釈!
【ロードムービー/歌詞解釈①】2人の結婚に対する意識の違いが分かる
この曲の特徴は"恋人との日々(人生)"を"バイクでドライブする"という例えであらわしているということだ。
まずは1番の冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
寝ぼけた君を乗せて ほんの少しだけ急いで 月明かりが誘う場所へ
主人公は恋人を連れて、夜のドライブをする。
こうして、主人公たちのドライブと同じくこの曲はスタートする。
そして、目的地は"月明かりが誘う場所"。
これは後の歌詞で明かされるが2人のゴールライン、つまり、結婚を意味している。
"寝ぼけている"恋人とゴール(結婚)へと急ぐ主人公。
どこか2人の結婚に対する意識の違いが見て取れる歌詞だ。
ひとこと
彼女は結婚に前向きではない。。。?
【ロードムービー/歌詞解釈②】小さなトラブルにも遭遇する。
ドライブには"テクニックが必要とする路"も通る。
次の引用した歌詞を見てほしい。
幸福なあの歌を高らかに歌いながら500Rのゆるいカーブへ
"500R"とは半径500mのカーブを意味している。
とっても緩やかなカーブ。
このカーブを"主人公と恋人に付きまとう問題"をあらわしているとしよう。
緩やかだから簡単に走行できると思うが、バイクはこういうカーブでも事故に遭いやすい。
幸福な歌をうたっている吞気な主人公だから、なおさら事故に遭いやすいかもしれない(笑)。
つまり、2人にとって小さな問題と思っていることも、いつしか別れる原因になってしまうかもという意味がこの歌詞では提示されているのである。
ひとこと
"ドライブ"には、油断は禁物。。。
【ロードムービー/歌詞解釈③】人生は後戻りできない。
いろんなことが起こるけれど、人生は後戻りできない。
2番の歌詞では、そんな人生の原理を描いている。
次の引用した歌詞を見てほしい。
カーラジオも無くそしてバックもしないオートバイが走る
BGMもなければ、後戻りができない人生を"バイク"に例えている、素晴らしい歌詞だ。
そんな人生において、後ろに乗っている恋人の温もり、それだけが主人公にとってのかけがえのない大事なものなのである。
だからこそ、恋人との関係を修復しようと、夜にもかかわらず寝ぼけた恋人を乗せてドライブをしているのだ。
ひとこと
人生=バイク
スポンサーリンク
まとめ
最後に桜井も自画自賛したあの歌詞をもう一度引用したい。
街灯が2秒後の未来を照らしオートバイが走る 等間隔に置かれた闇を越える快楽にまた少しスピードを上げて
2人を乗せたバイクは、街灯と街灯の間を走っている。
つまり、暗くて険悪なムードの2人。
それでも、等間隔に置かれた次の街灯を目指して走って行く。
良いことばかりではない、2人の日々。
嫌な事を乗り越えていくという"快楽"をモチベーションにして、ゴール(結婚)へと向かうのだ。
ひとこと
この記事を書いて、改めて良い曲だなぁと思った
「ロードムービー」の評価
5点満点中5点
「もうひとつ 次の未来へ」