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およそ7ヶ月も製作に費やしたシングル。ロックパートとバラードパートが組み合わさっている超異色の構成になっている。本作がB'zにとって90年代最後のミリオンヒットシングル。ラブソングと捉えることも出来るけど、個人的には稲葉の"B'zに対する想い"を綴った曲だと思っている。
この記事の概要
- 「Calling」のみんなの評価は?
- 「Calling」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/22ndシングル「Calling」
そもそも「Calling」って?
B'zが1997年7月9日に発売した22ndシングル。
激しいロックパートと穏やかなバラードパートの2つが混在する超異色の1曲。
実際、本作発売の3ヶ月ほど前に開催された「B'z LIVE-GYM Pleasure '97"FIREBALL"」では未発表曲として、バラードパートのみを披露した。
つまり、普通のバラードだったのだ。
まあバラードパートだけでも、十分完成度が高いと思う。
でも、そこに激しいロックパートが挿入されることで、非常に存在感のある素晴らしい作品に仕上がった。
製作は7ヶ月以上という、かなり時間の掛かった作品だったらしい。
メンバーは「アルバム(収録アルバム『SURVIVE』)のレコーディングはこの曲で始まり、この曲で終わった」と語っている。
そのため、本作はB'zの1997年を代表する大作だと捉えていい!
前々作「Real Thing Shakes」、前作「FIREBALL」があまり一般ウケしないゴリゴリロックだった。
>>>何故こんな挑戦的な曲をシングルにしたのか!?「Real Thing Shakes」~歌詞の意味とは?【和訳/歌詞解釈】
>>>連続ミリオン記録さえも"燃やした"1曲!?「FIREBALL」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
そのため、本作は、久々にかなり一般ウケする作風だ。
累計売上は、前作「FIREBALL」から25万枚増加して、100万枚を記録。
B'zにとっては90年代最後のミリオンヒットシングルとなった。
本当に完成度が高いので、もっと売れてもいい気がするのだが…。
ひとこと
本作の後、90年代に発表する4つのシングルは正直あまりパッとしない。そのため、個人的には"90年代のB'z黄金期のラストシングル"だと思う。
「Calling」のみんなの評価は?
ひとこと
ロックパート・バラードパートそれぞれ単独でも良い曲になりそうなので、それらが合体したら名曲にならないわけがない!
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ここからは管理人の「Calling」独自解釈!
【Calling/歌詞解釈①】"B'zに対する想いを綴った曲"と解釈する3つの根拠
本作はテレビ朝日系ドラマ「ガラスの仮面」の主題歌になっている。
稲葉は「ガラスの仮面」原作を読み、内容を読み込んだ上でこの「Calling」を書き上げたという。
そのため、本作は「ガラスの仮面」の内容に沿ったラブソングになっている。
でも、私は
稲葉のB'zに対する想いを綴った曲
だと思っている。
根拠は以下の3つ。
- ラブソングとはいえど、直接的な歌詞が登場しない
- 「Calling」の意味
- 製作途中に稲葉が初のソロ活動を開始(1stアルバム『マグマ』を発売)
根拠① ラブソングとはいえど、直接的な歌詞が登場しない
本作には"愛してる"と言った直接的な歌詞が登場しない。
そのため、ラブソングと捉えることも、私のようにB'zに対する想いを綴った曲と捉えることもできるのだ。
根拠②「Calling」の意味
そして、2に関してだが、「Calling」とは一般的には"呼ぶこと"を意味している。
しかし、その他に"天職"という意味もあるのだ。
稲葉はNHKのインタビューにて、「アーティストですか?ミュージシャンですか?」という質問に対し以下の回答をしている。
B'zのシンガーです。
しびれる…!!
まさに、稲葉にとって"B'zのシンガー"こそが「Calling」(天職)なのだ。
根拠③ 製作途中に稲葉が初のソロ活動を開始(1stアルバム『マグマ』を発売)
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本作は1996年末から製作が始まっている。
そして、稲葉浩志は1997年1月にソロデビュー作『マグマ』を発売している。
>>>暗いけどウルトラ名盤な1stアルバム『マグマ』【アルバムレビュー】
つまり、本作の製作過程で、稲葉はある意味「B'zから離れた音楽活動をした」ということだ。
サビの歌詞を引用したので見てほしい。
きみがいるなら 戻ってこよう いつでもこの場所に
"きみ"とは松本のこと、そして"この場所"とはまさにB'zのことなのではないだろうか。
ひとこと
ラブソングと解釈するのも可!
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まとめ
ぜひ、本作は「稲葉のB'zに対する想いを綴った曲」だと思って聴いてみてほしい。
そう思って聴いてみると、歌詞の一つ一つが非常に感動的で重みがある。
激しいロックと穏やかなバラードを組み合わせるという異色の構成にもかかわらず、高い完成度に仕上がっているのは、もちろん松本の力でもある。
でも、それ以上に、稲葉の「B'z」というグループ、そして自分を見つけてくれた松本に対する並々ならない愛情を綴った歌詞だからこそだと私は思う。
ひとこと
本作がB'zにとって"90年代最後のミリオンヒット"になったというのも、なんか不思議な力を感じる。