10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』のオープニングを飾る1曲。およそ2分間の「overture」から続く流れは何度聴いても素晴らしい。『IT'S A WONDERFUL WORLD』は久々の明るいポップなアルバムなので、この曲を聴くと「いよいよミスチルが深海から帰ってきた!!」と思わせられる。
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この記事の概要
- 「蘇生」のみんなの評価は?
- 「蘇生」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』の2曲目「蘇生」
そもそも「蘇生」って?
Mr.Childrenが2002年5月10日に発売した10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』に収録されている。
後にベストアルバム『Mr.Children 2001-2005 <micro>』にも収録された。
曲調はかなりキャッチーなものになっており、シングルでもまったく違和感のない完成度。
ライブでも頻繁に演奏されているので知名度の高さはかなりすごいはず。
また、収録アルバムの発売から9年後に映画「ライフ -いのちをつなぐ物語-」の主題歌に抜擢された。
「overture」からの流れは圧巻!
1曲目「overture」というインストゥルメンタルから、曲間なく始まる。
元々「overture」と「蘇生」はセットだったが、長すぎるため別々になった。
この「overture」からの流れは本当に圧巻だと思う。
ベストアルバムでは「蘇生」単独収録なのが残念。。。
前向きになれる内容なので絶対に(出来れば「overture」とセットで)聴くべき名曲だと思う。
ひとこと
何故シングルにしなかったのか。。。と思うくらいの名曲
「蘇生」のみんなの評価は?
ひとこと
オープニングナンバーにふさわしい1曲!
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ここからは管理人の「蘇生」独自解釈!
【蘇生/歌詞解釈①】虹の様に消えてしまう"憧れや理想"
1番の歌詞では主人公が経験した物語を描いている。
その物語とは一瞬で消える"憧れや理想"についてだ。
そして、"憧れや理想"を虹に例えて説明している。
虹はとても綺麗で見る者を魅了する。
しかし、虹を手に入れようとすると、それは儚くも消えてしまうのだ。
つまり、近づくと虹は見えなくなる。
次の引用した歌詞を見てほしい。
胸を揺さぶる憧れや理想はやっと手にした瞬間にその姿消すんだ
悲しい事実。
まるで虹のように、"憧れや理想"は手に入れた瞬間に消えてしまうのである。
これは「音楽で飯を食っていきたい」という理想をすぐに手に入れてしまった桜井だからこそ書ける歌詞だと思う。
憧れや理想を追いかけるのはいいけれど、手に入れたその先を考える人は少ない。
だからこそ悩んでしまうのだろう。
しかし、心配することはない。
サビでは前向きなメッセージを聴き手に送ってくれる。
次の引用した歌詞を見てほしい。
でも何度でも何度でも僕は生まれ変わって行く
どんなに思い悩んだり悲しくなっても、生まれ変わっていく。
"変化することへの勇気"をもらえる歌詞だ。
さらに、サビの後半では主人公の"憧れや理想"はまだ消えていなかったことが判明する。
次の引用した歌詞を見てほしい。
そうだ心に架けた虹がある
AメロBメロで登場していた"虹"。
消えてしまったはずの虹が、実は主人公の心の中に存在していた。
つまり、"憧れや理想"を手に入れてしまい何もすることがなくなってしまった主人公に新しい"憧れや理想"が生まれたのだ。
このようにして人間は生まれ変わって行くことができる。
今は死にかけのような状況だって「蘇生」することは誰だって可能なのだ。
ひとこと
いつでも生まれ変わることができる
【蘇生/歌詞解釈②】桜井がかけられていた魔法とは?
2番の歌詞は解釈するのが難しかった。
なぜならば、テレビに映ったことのある有名人にしか分からないことが描かれているからだ。
まずは次の引用した歌詞を見てほしい。
カーテンが風を受け大きくたなびいている そこに見え隠れしているテレビに目をやる
この歌詞で描かれているのが主人公の"テレビに対する嫌悪感"である。
カーテンによって隠れてしまうテレビ。
これは主人公の"テレビなんか見たくねぇ"という思いをカーテンを使ってあらわしている。
しかし、結局主人公はテレビを見てしまう。
それは、テレビへの嫌悪感はあるものの気になって仕方が無いからだ。
なぜ気になるのか。
テレビに自分が映っているからである。
次の引用した歌詞を見てほしい。
アジアの極東で僕がかけられていた魔法は誰かが見破ってしまったトリックに解け出した
"アジアの極東"とは日本のこと。
そんな日本で、主人公はどのような"魔法"をかけられていたのだろうか。
これは自分は世界のミュージシャンの中でナンバーワンだ!という自尊心である。
当時のミスチルの状況を知るとより分かるはず。
ミスチルは聴き手が置いてけぼりになりがちな作品を立て続けに発表してきた。
例えば、『DISCOVERY』や『Q』。
>>>復帰後初なのになぜ暗い!?7thアルバム『DISCOVERY』【アルバムレビュー】
>>>発売当時は不評だった!?独特な世界観の9thアルバム『Q』【アルバムレビュー】
そして、実際に連続ミリオンセラーはストップしてしまい、低迷期に入ってしまった。
桜井の"自分たちの音楽は何でも売れる"という魔法は解けてしまったのである。
そんな魔法が解けたこそ、『IT'S A WONDERFUL WORLD』のような明るくて大衆受けする作品ができあがったのかもしれない。
ひとこと
テレビで自分が写ってるとやっぱり嫌なのかなぁ
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まとめ
何度も生まれ変わっていけるというメッセージが本当に素晴らしい。
曲調もキャッチーで耳になじみやすいし、前向きな内容がやっぱり良い。
ベストアルバム『Mr.Children 2001-2005 〈micro〉』
ひとこと
爽やかポップソング!
「蘇生」の評価
5点満点中5点
とてもキャッチーな1曲