16thシングル候補だった1曲。全体的に歌詞が暗くて重たいので、1994年の"暗黒時代"を引きずっている感じ。たしかに、シングルにしてもいいくらいにキャッチーな曲調。でも、流石に重たすぎるのでシングルにしなくて良かったと思う(^_^;)。
この記事の概要
- 「夢見が丘」のみんなの評価は?
- 「夢見が丘」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/8thアルバム収録曲「夢見が丘」
そもそも「夢見が丘」って?
B'zが1995年11月22日に発売した8thアルバム『LOOSE』の収録曲。
シリアスでダークなミディアムバラード。
全体的に"死の気配"が漂っていて、他の収録曲とは明らかに異なる雰囲気。
それでいてキャッチーな曲調なので、誰が聴いても「良い曲…」と思うはず。
個人的には、初めて聴いた頃は好きだったけれど、だんだん飽きてきてしまった(^_^;)。
なんか雰囲気が重たすぎて、胃もたれしてしまう。
"暗黒時代"の作風を引きずっている1曲?
出典:https://www.amazon.co.jp
まあ重たいけれど、良い曲に変わりは無い。
ファンからの人気が高く、2008年に発売されたベストアルバム『B'z The Best "ULTRA Treasure"』におけるファン投票では6位にランクインした。
ちなみに、1998年に発売したベストアルバム『B'z The Best "Treasure"』におけるファン投票では35位だった。これはおそらく収録アルバム『LOOSE』の発売(1995年)からあまり時間が経ってなかったからであろう。
実際、メンバー自身も完成度の高い曲と認識していた節があって、「夢見が丘」は16thシングルの候補に挙がっていたらしい。
結局、製作に時間が掛かってしまい、16thシングルは「ねがい」になった。
>>>"暗黒時代"を越えて、ポップなB'zが帰ってきた!「ねがい」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
正直、16thシングルが「夢見が丘」じゃなくて良かったと思う(^_^;)。
14th15thは1994年という"暗黒時代"にリリースされた重たくて暗い作風のシングルだったため、売上(人気)が減少した。
1994年は暗黒時代
B'zにとって、1994年はメンバー自身もファンも"暗黒時代"と呼んでいる。これは長期ライブによるテレビ出演の減少と、1994年に発売されたシングル2作とアルバム1作が、過去作品とは大きく異なる重たくてブルージーな作風になっていることに起因する。そのため、これまで基本右肩上がりで上昇していた売上げ(人気)が1994年で、一時的ではあるが、減少することになる。
暗黒時代に発売されたシングル
暗黒時代に発売されたアルバム
そのため、1995年最初の作品である16thシングルを一般ウケするポップ路線の曲にしなければ、ますます売上(人気)は落ちていたはずだ。
「ねがい」はポップ路線だったので良かったけれど、「夢見が丘」はまだ"暗黒時代"の重たくて暗い作風を引きずっている。
"暗黒時代"を象徴する7thアルバム『The 7th Blues』に収録されていても違和感ない。
>>>"暗黒時代"を象徴する重要作品!7thアルバム『The 7th Blues』【アルバムレビュー】
ひとこと
歌詞のスケールがデカすぎる
「夢見が丘」のみんなの評価は?
ひとこと
歌詞を賞賛する人が多い
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ここからは管理人の「夢見が丘」独自解釈!
【夢見が丘/歌詞解釈①】"夢見が丘"は何を意味しているのか?
この曲を聴いて誰もが思うことは「"夢見が丘"は何を意味しているの?」だと思う。
"夢見が丘"というのは、実在しない架空の場所。
曲中ではいくつか"夢見が丘"を説明している歌詞が登場する。
しかし、かなり抽象的な説明になっているので、聴き手それぞれが"夢見が丘"を想像するしかない。
そのため、解釈の幅がある1曲だ。
まずは次の引用した歌詞を見てほしい。
ここに登って 世界を見渡せば 僕はいつも自由になれる 生まれた時に誰もが持っている 聖なる心の丘よ
この歌詞を見ると、"夢見が丘"とは"生まれたときに誰もが心の中に持っていた丘"ということがわかる。
よって、"夢見が丘"というのは"子どもの頃に持っていた純粋な心"だと私は解釈する。
つまり、この引用した歌詞に登場する"登る"という行為は、"子どもの頃の純粋な心になってみる"ということ。
夢や希望に溢れていた子どもの頃の心になることで、自由な気分になれるのだ。
ひとこと
誰もが持っていた"夢見が丘"
【夢見が丘/歌詞解釈②】"君"と共に過ごすことで"夢見が丘"は再び姿を現す
大人になると、"夢を見ること"は少なくなる。
現実を目の当たりにし、汚れていき、"夢見が丘"は姿を消える。
それは主人公も同じ。
この曲の残酷でリアルな歌詞は、まさに大人になり現実を目の当たりにした主人公の「人生に期待していない様」を表しているのだと思う。
先生、あなたの言葉が思い出せない 優しい瞳に何を学んだのだろう 分からない
嘘のない言葉は誰かを深く永遠に傷つけてゆくの
「子どもの頃に学んだことは、何の役に立ったのだろう…」
「"嘘をつくな"と教わっても、嘘をつかないと世を渡ってゆくことはできない…」
大人になった主人公は、子どもの頃の教えは何にも役に立たないことに気づいてしまった。
本当に優しくなれるのは 色褪せた景色を見てるとき
"色褪せた景色"というのは"子どもの頃の思い出"。
もはや現在・未来には期待していなく、ただただ過去にすがっているだけなのだ。
しかし、"君"と出会えたことで主人公の中に"夢見が丘"は再び姿を現してゆく。
ああ、君を思い浮かべるだけで この胸は子どものように
"君"によって、主人公は"子どものよう"になることが出来る。
さらに、次の引用した歌詞を見てほしい。
わずかな時をむさぼりあおう 夢を見続けるこの丘で
"君"と共に時を過ごすことで、心の中にある"夢見が丘"は姿を現す。
つまり、"君"といると子どもの頃の無邪気さを取り戻すことが出来るのだ。
ひとこと
"君"といると"夢見が丘"は復活する
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まとめ
ラブソングではあるけれど、歌詞が歌詞なので、聴くとズーンと暗くなってしまう(^_^;)。
シングル候補だったらしいけれど、流石にこの内容はシングルにするべきではない。
1994年("暗黒時代")だったら、シングルでも違和感ない。
抽象的な歌詞が多く、解釈に幅がある1曲なので、色々と考えながら聴いてみてほしい。
ひとこと
良い曲だけれど重たすぎる…