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"暗黒時代"を抜けて、1995年は多くの"世間が求める作品"を発表するB'z。前年の重たくて暗い作風とは打って変わり、ポップで大衆受けする作風になっている16thシングルである。また、本作から稲葉が編曲に参加する。そのため、本作は「"暗黒時代"以前のポップ路線だったB'zがウルトラパワーアップして帰ってきた!」というイメージが強い笑。
この記事の概要
- 「ねがい」のみんなの評価は?
- 「ねがい」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/16thシングル「ねがい」
そもそも「ねがい」って?
B'zが1995年5月31日に発売した16thシングル。
前年の"暗黒時代"に発売されたシングル2作、アルバム1作の重たい作風とは打って変わって、ポップ路線に回帰したシングルである。
1994年は暗黒時代
B'zにとって、1994年はメンバー自身もファンも"暗黒時代"と呼んでいる。これは長期ライブによるテレビ出演の減少と、1994年に発売されたシングル2作とアルバム1作が、過去作品とは大きく異なる重たくてブルージーな作風になっていることに起因する。そのため、これまで基本右肩上がりで上昇していた売上げ(人気)が1994年で、一時的ではあるが、減少することになる。
暗黒時代に発売されたシングル
暗黒時代に発売されたアルバム
ポップ路線とはいえ、ハードロックテイストはしっかり残っている。
そのため"暗黒時代"以前の「BLOWIN'」などのポップさとは異なる。
>>>ついに"B'zらしさ"が炸裂した名曲!「BLOWIN'」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
"世間が求めていたB'z作品"といった感じで、一回聴いただけで耳に残るほどキャッチー。
こんなメジャーな曲を当時のB'zが出したら売れないわけがない笑。
もちろん累計売上は150万枚と、暗黒時代の前2作を越える売上となった。
PVの水蹴りはファンの間で有名
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本作のPVは横浜ビジネスパーク「ベリーニの丘」の噴水広場で撮影されている。ちなみに、松本は風邪を引いてしまい現場に行けず、別撮りになったという笑。このPVはかなり有名で、特に稲葉が水を蹴るシーンは誰もがまねしたくなるかっこよさ。B'zファンのブラックマヨネーズ小杉はたしか2回ほどテレビ番組で「ねがい」のPVをオマージュしている笑。
また、これまでの制作陣(B+U+M)を解体し、本作から稲葉が編曲にも参加することになった。
"B+U+M"については3rdアルバム収録曲「B.U.M」のレビュー記事に詳しく書いている。
同年に行われた「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」
本作発売からおよそ1ヶ月後に、ライブ「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」を開催している。
サブタイトルの"BUZZ!!"とは日本語で"(ハチ)がぶんぶん飛ぶ"という意味。
こういうサブタイトルになった理由は、B'zが"bees(ハチ達)"と読むことも出来るためである。
実は、「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」直前に発売された本作と、ライブ初日に発売された17thシングル「love me, I love you」だけは、ジャケットのロゴが"ハチのお尻"になっているのだ。
>>>人間関係に悩んでいる人に聴いてほしい1曲「love me, I love you」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
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これは"BUZZ!!"ライブを連想させるちょっとした遊び心なのだろう笑。
ポイント
8thアルバム『LOOSE』では「ねがい ("BUZZ!!" STYLE)」というアルバムバーションが収録されている。シングルバージョンが3分30秒だったのに対して、アルバムバーションは5分。イントロが長くなっており、全体的にギターやドラムが前面に押し出されている。("BUZZ!!" STYLE)というサブタイトルがついているので察しがつくと思うが、「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」で演奏したバージョンでもある。個人的には、シンプルなシングルバージョンの方が好き。
ひとこと
売れないわけないキャッチーソング!
「ねがい」のみんなの評価は?
ひとこと
力づけられる歌詞も素晴らしい!
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ここからは管理人の「ねがい」独自解釈!
【ねがい/歌詞解釈①】願いは自分の力でしか叶わない
元々、稲葉はタイトルを「ねがひ」という古語表記にする予定だったという。
しかし、結局はまわりの判断で「ねがい」という至って普通のタイトルになった。
ラストに"かなへたまえ このねがひかなえろよ"という古語が登場するので、稲葉がタイトルを古語表記にしたがったのも当然。ちなみに、古語が登場するシングルは3rd「LADY-GO-ROUND」ぶりだ笑。
まずはサビの歌詞を引用したので見てほしい。
願いよかなえ いつの日か そうなるように生きてゆけ 僕は僕に 君は君に 拝みたおして 泣けばいい
シンプルで力強い歌詞。
この歌詞こそ「ねがい」のテーマを端的に表したものだと思う。
つまり、「願いは自分の力でしか叶わない」ということ。
神でも他人でもなく、拝むべきは自分自身。
"何事も自分自身が決めるもの"というメッセージを伝えているのだ。
このメッセージは、特にBメロで顕著に描かれている。
「いつのまにか」じゃない 自分で選んで歩いてきたこの迷路
誰のためでもない 流れ落ちそうなこの熱い涙は
ひとこと
正論だと思う!
【ねがい/歌詞解釈②】"オマエ"の正体は!?
Aメロでは、ねがいが叶わない人物の生活の一部が描かれている。
そして、Aメロだけに"オマエ"が登場する。
短い夢の中でも 思い切りオマエは冷たいね
世間をののしりゃご老人 おお オマエの胸で窒息したい
"オマエ"とは、"ねがい"の擬人化だと私は思う。
この2つの歌詞を見てわかると思うが、手に入れたいけれど"オマエ"は冷たい態度をとっている。
"ねがい"も同じようなもの。
心の底から手に入れたいけれど、簡単に寄ってきてはくれない。
ひとこと
"ねがい"の擬人化するってスゴい
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まとめ
力強い歌詞にキャッチーなメロディーなので、何回も聴いていられる。
特にラストの"かなへたまへ"の連呼は、願いを叶えたいという貪欲な意思を感じるのですごい好き。
1994年という"暗黒時代"を超え、いよいよ大衆受け作品をつくるB'zが帰ってきた。
ただ、言いたくはないけれど、売上げ的には1995年がB'z人気のピークとなる。
ひとこと
1995年は完全に"暗黒時代"の反動で、世間が求めるB'z作品を多く発表することになる。