出典:https://books.rakuten.co.jp
およそ2年ぶりのニューシングル。ただ、ミスチルの作品と言うよりも「ヒカリノアトリエ」というバンドの1stシングルという感じ。バンドというよりも打楽器隊みたい。ただこの打楽器隊風な演奏が明るく希望に溢れる内容に非常にマッチしている。
この記事の概要
- 「ヒカリノアトリエ」のみんなの評価は?
- 「ヒカリノアトリエ」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/36thシングル「ヒカリノアトリエ」
そもそも「ヒカリノアトリエ」って?
Mr.Childrenが2017年1月11日に発売した36thシングル。
前作「足音 〜Be Strong」からおよそ2年ぶりのシングルである。
>>>"深い意味"がある35thシングル「足音 〜Be Strong」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
2016年は新曲リリースがなかったため「やっとニューシングル来た!」と歓喜した。
累計売上は16万枚。
オリコン週間チャート1位を獲得し、シングルとしては2012年以来5年ぶりだった。
18thアルバム『REFLECTION』からプロデューサー小林武史と決別したので、ファンは次作(つまり本作)はどのような作風になるのかと期待した。
>>>新しいミスチルの最大級の本気!!18thアルバム『REFLECTION』【アルバムレビュー】
そして発売された36thシングル「ヒカリノアトリエ」。
私の正直な感想は「これミスチルじゃなくね・・・?」だった。
タイトルにもなっている「ヒカリノアトリエ」とは『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』のために結成されたバンドの名前である。
バンド「ヒカリノアトリエ」
ミスチルのメンバーに加えて4人の演奏者が加わったバンド。元々は「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」というバンド名だったが長ったらしいので「ヒカリノアトリエ」となった。この長いバンド名は2017年12月20日に発売されたドキュメンタリー映像作品のタイトルに使われることになる。
- 桜井和寿:Vocal & Guitar
- 田原健一:Guitar
- 中川敬輔:Bass
- 鈴木英哉:Drums
- Sunny:Keyboards & Back Vocal
- 山本拓夫:Saxophone & Flute
- icchie:Trumpet
- 小春 (from チャラン・ポ・ランタン):Accordion
『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』ではこの8人による演奏でのライブだった。
つまり本作は"ミスチルの36thシングル"というよりも"ヒカリノアトリエの1stシングル"の方が正しいのだ。
もはやミスチルというバンドではなくなってしまった・・・。
さらに「ミスチルの楽曲をカヴァーしました」と言わんばかりに、カップリングには過去曲の再録バージョン(ヒカリノアトリエ演奏バージョン)が収録されている。
収録曲
無音トラックを除くと全7曲収録されているのでもはやミニアルバムに近い(ミニアルバムだった1stアルバム『EVERYTHING』は全7曲)。
>>>国民的バンドの記念すべきデビュー作!1stアルバム『EVERYTHING』【アルバムレビュー】
正直、ミスチル名義じゃなくてヒカリノアトリエ名義での発売が良かったと思う。
『REFLECTION』で小林武史が抜けバンド感が戻ったと思ったら、次はなぜか4人が加わって打楽器隊みたいになってしまったミスチル。
かなり期待していたが予想の斜め上(下?)だったので拍子抜けだった。
ひとこと
"ヒカリノアトリエの1stシングル"の方が絶対良いと思う・・・
「ヒカリノアトリエ」のみんなの評価は?
ひとこと
とびきり明るくて希望に溢れた内容だ
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ここからは管理人の「ヒカリノアトリエ」独自解釈!
【ヒカリノアトリエ/歌詞解釈①】8人での演奏が功を奏している
NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』の主題歌となった1曲。
朝ドラ主題歌なので、とびきり明るくて希望に溢れた内容になっている。
さらに、ミスチルメンバー以外の4人の音が良い味を出しており今までにない打楽器隊のようなメロディーとなっている。
そのため非常に完成度の高い1曲に仕上がっている。
ミスチルはこういう優しい曲だと、可も無く不可も無いような面白みのない曲になりがち。
ただ今回は8人での演奏(つまりバンド「ヒカリノアトリエ」での演奏)が功を奏している。
ひとこと
もし小林武史がいた時に制作されていたら面白みのない曲に仕上がっていたと思う。
【ヒカリノアトリエ/歌詞解釈②】虹という希望の象徴
この曲を解釈するには「ヒカリノアトリエ」の元の名前「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」にヒントが隠されている。
この名前は「ミスチルがヒカリノアトリエという場所に行って虹を描く」という意味。
"ヒカリノアトリエ"というのはまさに『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』で結成された8人バンド。
つまりミスチルが他4人が待つ場所に加わるというニュアンスが込められている。
そしてそのヒカリノアトリエで虹を描く。
"虹"というのは希望の象徴で、見る者に希望を与える。
つまり「ヒカリノアトリエ」という曲には「聴いた人が希望に満ちあふれ明るくなれるようになる音楽を届けたい」という意味が含まれているのだ。
冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
「雨上がりの空に七色の虹が架かる」ってそんなに単純じゃない
虹はそう簡単に現れない。
「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」とあるけれど、簡単に虹を描くことはできない。
つまり簡単に人々を希望に溢れ明るくさせることはできないのだ。
ひとこと
そう簡単に明るくは出来ない・・・
【ヒカリノアトリエ/歌詞解釈②】虹は現れないけど"虹を見たときと同じ気持ち"なら・・・
虹は簡単に現れない。
そうならば、虹を描くなんて不可能なのでは・・・。
でも、桜井はしっかりと結論付けている。
サビの歌詞を引用したので見てほしい。
優しすぎる嘘で涙を拭いたら 虹はもうそこにある
「優しすぎる嘘で涙を拭いたら虹は簡単に現れる」と桜井は結論付けているのだ。
では"優し過ぎる嘘"とは一体何なのか。
これはずばり"音楽"である。
ときに音楽というのは嘘をつくときがある。
例えば夢は叶うや明日は明るいなど。
そんな優しい嘘こそ人々がより明るくなり希望に満ちあふれるのではないだろうか。
これは、長年音楽活動を続けてきた桜井の導き出した答え。
「音楽に優しい嘘を含ませることで、人々は虹を見たかのように明るくなることができる」
つまり音楽は優しい嘘をつかなければならない存在なのだということ。
桜井は長年の音楽活動で「どうしたら自分たちの音楽を聴いた人が明るい気持ちになれるか」を考え、悩んでいたはず。
そして導き出した結論をこの36thシングル(小林武史が完全に手を引いた初の作品)でぶち込んだのだ。
ひとこと
「虹を見たときと同じように、音楽を聴いて明るくなってくれたなら」そんな桜井の力強いメッセージが込められている
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まとめ
非常に完成度が高く、明るい気持ちになれる1曲だ。
ただ、ミスチルの作品かと言われると少し首をかしげてしまう。
あくまで「ヒカリノアトリエ」というバンドの1stシングルのような・・・。
まあ保守的になるよりも、こうして8人バンドなど新しいことにチャレンジしていくミスチルが私は好きだ。
ミスチルじゃなくね?などと批判も書いたが、ファンである以上は新しいことにチャレンジするミスチルに付いていく。
ひとこと
結果がどうであれ、新しいことにチャレンジする姿勢だけでも好感もてるし、もっとミスチルを好きになれる
「ヒカリノアトリエ」の評価
5点満点中3点
希望に溢れてる