31stシングル「旅立ちの唄」のカップリング曲。タイトルだけ見ると変な1曲かと思うけれど、実際は"憧れ"への想いを描いた極めて真面目な1曲だ。
この記事の概要
- 「羊、吠える」のみんなの評価は?
- 「羊、吠える」とは一体どういう曲なのか?
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ミスチル/15thアルバム『SUPERMARKET FANTASY』の11曲目「羊、吠える」
そもそも「羊、吠える」って?
Mr.Childrenが2008年12月10日に発売した15thアルバム『SUPERMARKET FANTASY』に収録されている。
また、31stシングル「旅立ちの唄」のカップリング曲でもある。
>>>"飾らなさ"を楽しもう!「旅立ちの唄」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
元々31stシングルのカップリング曲は「東京」だったが、より完成度を上げたいがためこの曲に差し替えられた(^_^;)。
>>>"夢を追い人が集まる街"への想い「東京」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
とはいっても、この曲の完成度が低いわけではない。
まぁ、「東京」と完成度を比較してしまうとさすがに劣ってしまうけれど、カップリングにしてはかなり上出来だと思う。
タイトルの「羊、吠える」も最初は変なタイトルだなぁ・・・と思ったけれど、実際曲を聴いてみると「そういうことか!」となった。
歌詞の内容も深くて考えさせられるし曲調もわりかしキャッチーだ。
ひとこと
一回聴くとタイトルの秀逸さがわかると思う笑
「羊、吠える」のみんなの評価は?
ひとこと
共感する人多いかも
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ここからは管理人の「羊、吠える」独自解釈!
【羊、吠える/歌詞解釈①】「ロックンロール」に似た1曲でもある!
自分はオオカミのような強さは持っていない。
だから、羊のような弱さを自覚しながらも、オオカミのように吠える。
このようにして、倦怠期に突入した恋人との日々に対する葛藤と苦しみをこの曲は描いている。
ちなみに、同アルバム『SUPERMARKET FANTASY』に収録の「ロックンロール」にこの曲は非常に似ていると私は思う。
>>>優等生バンドのロックの憧れを描いた1曲「ロックンロール」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
「ロックンロール」はロックスターのように破天荒で無骨な生き方に憧れてはいるけれど、実際そんな生き方をすることはできない主人公の物語。
この曲もまさにオオカミという強さに憧れを抱いているからこそ、主人公は自身が羊のような存在であることを受け入れて、「羊、吠える」のだ。
"憧れは憧れのままで"というテーマが「ロックンロール」とこの曲の共通点なのである。
ひとこと
まずは自分を受け入れることが大事なのかも
【羊、吠える/歌詞解釈②】羊のままで・・・
倦怠期をむかえた二人。
まずは1番の冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
僕らの現状に取り立てた変化はない いいこと「49」嫌なこと「51」の比率
倦怠期を的確に表現した歌詞だ。
別に二人の関係が悪化したわけでもない。
ただ、いいこと悪いことの比率がいつのまにか49:51になってしまっただけなのだ。
たった1%の違いだけれど、なぜか主人公のやるせなさが伝わる(^_^;)。
このような倦怠期が主人公の精神状態を悪化させる。
どうにかして自分の中に渦巻く葛藤や苦悩を放出したい。
けれども、羊のように主人公は弱々しくてなよなよしい。
そこで主人公は、オオカミのようになれないのなら羊のままで葛藤や苦悩を叫んでやろうと考えるのだ。
次の引用した歌詞を見てほしい。
服着た犬は鏡の前 何を思うのだろうか?
この歌詞で登場する"服着た犬"とはまさにオオカミになろうとする羊(主人公)の例えである。
動物なのに、服を着て人間になろうとしている犬。
それでも、人間になることは不可能。
羊(主人公)も同じく、オオカミになることは不可能なのだ。
サビの歌詞を引用したので見てほしい。
狼の血筋じゃないからいっそ羊の声で吠える 「馬鹿みたい」と笑う君に気付かぬ振りしながら
ついに主人公は吠える。
倦怠期によって生まれてしまった葛藤や苦しみを放出するように、"羊のまま"で吠えるのだ。
ひとこと
「羊のまま吠える」っインパクトある言葉だよなぁ。。。
【羊、吠える/歌詞解釈③】集団にまぎれて生きていく。
2番の歌詞では、どうにかオオカミのように強く潔く生きたいと願う主人公の様子が描かれている。
恋人よりも自分の方が愛情が強いということを知り、激しく悩む主人公。
些細なことで悩まず生きて行けたのなら・・・と悩んでいるはずだ。
サビの歌詞を引用したので見てほしい。
誰かが開けた扉 閉まらぬそのうちに通り抜ける こんないやらしい習性に頭を掻きながら
自分では"扉"を開けようとしない。
つまり、誰かのおこぼれをもらうのだ。
一匹狼という言葉があるように、主人公は一人で行動することはできない。
羊のように集団で生きていく。
主人公はそんな自分の性格を"いやらしい習性"と言っている。
なよなよしくて弱っちい性格だと自覚しているのだ。
ひとこと
弱いけれど、それが自分。。。
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まとめ
最後には羊のような性格を愛そうとする様子が描かれている。
次の引用した歌詞を見てほしい。
少し憎みながら 深く愛しながら
羊のような性格を憎みながらも、愛そうとする。
受け入れなければならない現実に、主人公はしっかりと向き合っているのだ。
ひとこと
憧れ(オオカミ)にはなれないから、ありのまま(羊)の自分に自信を付けていくしかない。。。!
「羊、吠える」の評価
5点満点中3.5点
タイトルがほんとに秀逸