7thアルバムのDISC 2のエンディングナンバー。ブラスが効いた曲調になっており、いかにもエンディングらしい1曲。"抑圧からの解放"をテーマにしているため、学校や仕事などの"抑圧される場所"から逃げたくて悩んでいる人に聴いてもらいたい内容になっている。
この記事の概要
- 「farewell song」のみんなの評価は?
- 「farewell song」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/7thアルバム(DISC 2)収録曲「farewell song」
そもそも「farewell song」って?
B'zが1994年3月2日に発売した7thアルバム『The 7th Blues』の収録曲。
DISC 2のエンディングナンバー。
コーラスやホーン、ストリングスなどが全体的に使われており、非常にエンディング感のある1曲に仕上がっている。
アウトロで入る合唱もエンディングナンバーらしい。
ブラスセッションが効いている曲調なので、4thミニアルバムのエンディングナンバー「どうしても君を失いたくない」と似ている。
>>>『FRIENDS』という物語のフィナーレを飾る1曲「どうしても君を失いたくない」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
2枚組大作アルバムのラストを締めくくるにはうってつけの壮大な作風。
さらに、耳に残りやすいキャッチーさを備えているので、申し分のないエンディングナンバーだと思う。
ビートルズのオマージュ
「farewell song」のエンディングはビートルズの「Hey Jude」のオマージュになっている。また、エンディングで入る歓声の中で稲葉が「こひしかるべき♪」と歌っている。これは、3rdシングル「LADY-GO-ROUND」の歌詞からの引用。自身の楽曲の一節を歌うというのは、これもビートルズの「All You Need Is Love」のオマージュである。
ひとこと
エンディング感が凄い
「farewell song」のみんなの評価は?
ひとこと
誰もが"エンディングに相応しい"と思える曲
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ここからは管理人の「farewell song」独自解釈!
【farewell song/歌詞解釈①】抑圧された状況に「さよなら」!
タイトル「farewell song」の読み方は"フェアウェルソング"。
日本語で"別れの歌"を意味している。
つまり、"別れ"を描いた1曲だ。
ただ、壮大でエンディング感のある曲調とは裏腹に、この曲が描いている"別れ"というのは結構冷たい。
言うなれば、"抑圧からの解放"を描いている。
2番の冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
やさしさは眠くなるね 100年経ってその膝で眠りたい 「もう帰れ」とママが呼んでるよ 「そろそろ出て行け」とパパがイラついてるよ
主人公の置かれた状況は、いわゆる"誰かに抑圧された状況"。
歌詞ではママとパパが登場するけど、これはあくまで"抑圧する存在の象徴"。
ほとんどの人が親から抑圧をうけた経験があるはず(^_^;)
主人公は"優しさ"と"厳しさ"に囲まれて、抑圧をうけている。
そんな抑圧された環境から早く"さよなら"したいと主人公は思っている。
次の引用した歌詞を見てほしい。
ルールを破れず誰かが泣いてる もうすぐ次の夜が明けるよ
"ルールを破る"とは、抑圧された状況から抜け出すということ。
きっと、多くの人が誰かからの抑圧を受けて苦しんでいる。
それは主人公も同じ。
そして、主人公は、そんな抑圧された状況に別れを告げる。
さよなら あいするひとよ 何も言わずに今行こう しみついた涙を忘れて 知らない時間よ 冷たく僕を包め
抑圧された状況からの別れに、"しみついた涙"なんかいらない。
"知らない時間(新しい日々)"がどんなに冷たくてもいい。
主人公は抑圧から解放するだけでもう十分なのだ。
ひとこと
タイトルだけだと"卒業ソング"と勘違いしてしまう
【farewell song/歌詞解釈②】「生きてれば何とかなる」
冒頭の歌詞では、"抑圧"によって精神状態が悪くなっている主人公の様子が描かれている。
いかに、"抑圧"が人を悩ますかが分かる。
学校でも職場でも、抑圧は存在する。
そう考えると、この曲は"抑圧で悩んでいる人の背中を押してくれる1曲"でもあるのだ。
ラストの大サビの歌詞を引用したので見てほしい。
さよなら だれもきらいじゃない 笑いながら手を振ろう 今の僕には何もない ただひとつの燃えるいのちがある
"だれもきらいじゃない 笑いながら手を振ろう"
誰も恨まずに、抑圧から別れを告げる。
潔い別れ方だ。
主人公にはもう何もない。
でも、"燃えるいのち"だけはある。
「生きてれば何とかなる」ということを遠回しに伝えてくれる素晴らしい歌詞だ。
ひとこと
"燃えるいのち"があればどうにでもなる
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まとめ
大作アルバムのエンディングに相応しい1曲。
ただ、"抑圧からの解放"というテーマの曲をエンディングナンバーにしたのはどうしても深読みをしてしまう。
なぜならば、収録アルバム『The 7th Blues』は、当時世間からはアイドルという見方もされていたB'zへの一般認識が大きく変わるきっかけになった重要作品。
つまり、「"ポップで大衆受けする作品を作らなければいけない"という抑圧から解放するぜ!」という意味がこの曲に込められているのかもしれないのだ。
また、学校や仕事をやめたい人の背中を押してくれるとても素晴らしい内容なのも良い。
ひとこと
素晴らしいエンディングナンバー