元々はシングル候補だった本作。収録アルバム『IN THE LIFE』では最も有名で人気の1曲であり、高い完成度を誇っている。歌詞もメロディーも、全てが素晴らしい。
この記事の概要
- 「もう一度キスしたかった」のみんなの評価は?
- 「もう一度キスしたかった」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/5thアルバム収録曲「もう一度キスしたかった」
そもそも「もう一度キスしたかった」って?
B'zが1991年11月27日に発売した5thアルバム『IN THE LIFE』の収録曲。
この曲はアルバムの中では最も有名で人気の1曲だ。
もはや全B'zバラードの中でさえもかなり上位の人気を誇っている。
松本が『IN THE LIFE』の先行シングルは「ALONE」ではなくこの曲にしたかったというほど、メンバーも自信のある1曲であることがうかがえる。
>>>"あの頃に帰りたい"と思わせられる名バラード「ALONE」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
結局先にタイアップが決まっていた「ALONE」がシングルになった
ストーリー性のある切ない歌詞と哀愁を漂わせながらもキャッチーで耳に残りやすいメロディー、どこをとっても非の打ち所がない完璧なバラードである。
シングル候補だっただけに、『IN THE LIFE』の他の収録曲よりも完成度があまりにも高過ぎる。
正直、シングルの「ALONE」よりも「もう一度キスしたかった」が好きな人の方が多いような気もする。
「ALONE」は演奏時間が長いということもあって飽きやすいけれど、「もう一度キスしたかった」は4分半程度しかないため飽きずに聴ける。
そのため私も「もう一度キスしたかった」の方がどちらかというと好きだ。
ひとこと
あまりにも有名すぎてシングルかと思った人も多いのでは
「もう一度キスしたかった」のみんなの評価は?
ひとこと
誰もが認める名曲
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ここからは管理人の「もう一度キスしたかった」独自解釈!
【もう一度キスしたかった/歌詞解釈①】夏から冬までの二人の物語
メロディーはもちろん素晴らしいが、何と言ってもストーリー性のある歌詞が本作の醍醐味であると私は思う。
作詞に関して、松本は「単純なメロディーの繰り返しなので、歌詞に展開がないと間延びするかもしれない」と語ったことから、稲葉は歌詞にストーリー性を持たせたという
特に、各パートごとに季節が移り変わっているのがすごく好き。
注意ポイント
この曲はかなり抽象的なので、人それぞれ解釈が全く異なるはず。そのため私の解釈も相当変わっていると思うがご了承いただきたい。
夏に二人は出会った
まず1番の歌詞では季節が夏であり、主人公と恋人の出逢った様子が描かれている。
冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
眩しい夏につかまえた 強くしなやかな指先
"強くしなやかな指先をつかまえた"という表現を使って、恋が始まったことを比喩している。
これは稲葉の作詞力の賜物だと思う。
ただ、ここまではまだ一夜限りの関係である。
本気に傷つくこと恐れない澄んだ瞳が 雨の午前六時に出て行く僕を包んで
街で出逢い、意気投合し、夜を共にし、早朝に別れる。
なんともチャラついた登場人物たちだ(^_^;)。
一夜限りの関係だったが、本気の恋に発展
2番の歌詞でも夏だが、"秋の扉たたくまで"という歌詞があることから、夏も終わりに差し掛かっていることがわかる。
冒頭の歌詞を引用したので見てほしい。
再会はすぐに訪れ やがて迷いはなくなり
一夜限りの関係だったのに、すぐに再会した二人。
電話番号でも交換していたのだろうか(^_^;)。
いずれにしても二人はお互い好意を持っていたということだろう。
迷いも消え、本気の恋に発展したのだ。
しかし、お互い長くは一緒に居れないことが判明する。
二人違う場所でしか叶わぬ夢を持ってるから わずかな時間しか残ってないと知っていた
二人はそれぞれ夢を持っており、それは一緒に居ることで叶うことが不可能な夢でもあった。
つまり、必ず別れなければならない状況下にいる二人なのだ。
冬になり、ついに別れる
Cメロでは歌詞に"木枯らしが過ぎようとする頃"とあるので、冬になっていることがわかる。
2番の歌詞で二人は一緒に居られないことがわかったので、いよいよこのパートで別れることになる。
穏やかな笑顔作りながら 出会いを悔やむことはないと 言い聞かせグラスを開けた時 これが最後だと頷いた
切ない最後である。
ひとこと
切ないラブストーリーだ
【もう一度キスしたかった/歌詞解釈②】歌詞中に3回登場するタイトルだけれど、どれも意味が違う
松本は本作の歌詞に関して以下のコメントを残している。
『もう一度キスしたかった』というフレーズが3回出てくるけど、「何でもう一度キスしたかったか」が違うんだよね。こういう稲葉の作詞のテクニックはすごいね
このコメントの通り、3回歌詞に出てくるタイトル名はそれぞれ意味が違うのだ。
まずは1回目の「もう一度キスしたかった」。
これは1番のサビ終わりで登場するのだが、まだ1番の歌詞では二人は一夜限りの関係である。
つまり性欲からくる「もう一度キスしたかった」なのだ。
次に2回目の「もう一度キスしたかった」。
これは2番のサビ終わりで登場する。
2番の歌詞では迷いを捨てて二人が本気の恋を始めるが、結局長くは一緒に居れないことを知るというパートだ。
つまり本当の愛を込めて「もう一度キスしたかった」なのだ。
そして最後の「もう一度キスしたかった」。
これは大サビのラスト、いわゆる本作を締めくくる最後の言葉である。
いよいよ別れのとき。
"まだ一緒にいたい"という願いを込めての「もう一度キスしたかった」なのだ。
ひとこと
松本が絶賛するだけある
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まとめ
これはもう誰もが認める名曲であろう。
シングルにしなかったのがもったいないくらいの完成度である。
ストーリー性のある歌詞が、聴き手に様々な解釈を与えてくれると思うので"聴き手に委ねられた1曲"と言っても過言ではないのでは。
ひとこと
聴いたことがない人はぜひ聴いてみてほしい