別れた恋人と偶然横断歩道ですれ違うというシチュエーションを描いたミディアムバラード。歌詞の表現力は良いと思うけれど、どうも印象に残らない。
この記事の概要
- 「今では…今なら…今も…」のみんなの評価は?
- 「今では…今なら…今も…」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/3rdアルバム収録曲「今では…今なら…今も…」
そもそも「今では…今なら…今も…」って?
B'zが1990年2月21日に発売した3rdアルバム『BREAK THROUGH』の収録曲。
どうしてもこの曲は同収録アルバムの「GUITARは泣いている」と被ってしまう。
>>>稲葉はファンに恋したことがある!?「GUITARは泣いている」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
なぜならどちらもミディアムバラードで、歌詞に英語が登場しないからだ。
歌詞を見るとわかると思うが、どちらも日本語をかなり意識している。
今では…今なら…今も… -Mixture style-
後に発売した『B'z The "Mixture"』でこの曲の再録バージョンが収録されている。過去曲をリメイクするこのアルバムにおいて、3rdアルバムから選ばれたのはこの曲のみ。そのため、他の収録曲より知名度がある。
正直印象に残らない佳作だと思う。
稲葉の作詞家としての腕は上がっていると感じさせられる曲だけれど、どうも時間が長く感じてしまう。
ひとこと
何でこの曲をリメイクしようと思ったんだろう・・・
「今では…今なら…今も…」のみんなの評価は?
ひとこと
哀愁あるバラード
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ここからは管理人の「今では…今なら…今も…」独自解釈!
【今では…今なら…今も…/歌詞解釈①】思い出話に走らないのがグッド!
タイトルの「今では…今なら…今も…」とは主人公の嘆きを表している。
「横断歩道にて、昔の恋人とすれ違う。」
この曲はたったこれだけの話だ。
にも関わらず、密度の濃い内容になっているのは稲葉の作詞能力によるものだろう。
メモ
やはり収録アルバム『BREAK THROUGH』の製作において、今まで以上に深みのある歌詞を書こうという意識が稲葉にあったのだと思う。
しかも、思い出話のようなものはほとんど登場しなく、まさに主人公と昔の恋人がすれ違う瞬間の描写を克明に描いているのが良い。
こういう昔の恋人と偶然出逢う曲というのは、けっこう安易に思い出話に走りやすい。
それを"敢えて"してないのか、はたまた偶然なのか。
ひとこと
敢えて思い出話に走ってないのなら流石
【今では…今なら…今も…/歌詞解釈②】すれ違う"他人同士"の二人
1番の歌詞では主人公が向かい側に昔の恋人を見つけるという内容。
2番の歌詞では主人公と昔の恋人が横断歩道ですれ違う瞬間を描いている。
この物語の中で一番のキーワードが"足音"である。
向かい合う雑踏はやがて急ぎ足で二つの足音を包み 交わり始める
二つの足音 街角に消えていくよ
付き合っていた頃はお互い"同じ方向"を歩いていた。
しかし、別れてしまい、今では別々の人生を歩んでいる。
"二人が横断歩道で別方向を歩む"というのはまさにそんな他人同士の二人を比喩的に表しているのだ。
横断歩道という"たくさんの他人"が同時に歩く所で、二人の足音は一瞬"包んだ"ものの、結局ははかなく"消えた"。
"足音が包まれた"という表現は主人公の「もう一度やり直せるかも・・・」という想いを表している。
この根拠は2番のサビにある。
もう一度呼び止め 口説ける気がするほど 別れはおぼろげ
ひとこと
「今では…今なら…今も…」というフレーズは曲中では一度も出てこない
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まとめ
歌詞の表現力やシチュエーションは好き。
ただ、曲調が退屈なのでどうも印象に残らない。
ひとこと
この曲と似たようなシチュエーションが稲葉ソロ作品の「静かな雨」。こちらはかなりの名曲なのでぜひ一度聴いてみてほしい。