ハードロックでキャッチーな1曲。「ZERO」と非常に似ている1曲でもあり、2nd beat(カップリング)とは思えないほどの完成度。正直、A面の「Don't Leave Me」よりも圧倒的に「Mannequin Village」の方が一般ウケすると思う。個人的にはかなり好きな1曲だけれど、なぜかファンからの人気はあまりない。
この記事の概要
- 「Mannequin Village」のみんなの評価は?
- 「Mannequin Village」とは一体どういう曲なのか?
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B'z/14thシングルの2nd beat「Mannequin Village」
そもそも「Mannequin Village」って?
B'zが1994年2月9日に発売した14thシングルの2nd beat(カップリング)。
14thシングルのA面は「Don't Leave Me」という重たくてブルージーな作風だった。
>>>"暗黒時代"の幕開けを告げたシングル「Don't Leave Me」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
それに対して、2nd beatのこの曲はハードロック&キャッチーの名曲だ。
ちなみに、7thアルバムに収録された「闇の雨」は、初期段階では「Mannequin Village」のバックトラックにボーカルラインがそのまま乗ったデモ音源が制作されていた。つまり元々「闇の雨」の歌詞と「Mannequin Village」のメロディーの楽曲が完成するはずだったのだ。結局、分離して2曲になる。
インパクトで言えばA面よりも凄まじいと思う。
さらには、疾走感があり、サビもすぐ耳に馴染むくらいキャッチーなので「A面よりこっちの方が好き」という人が少なくないと思う(^_^;)。
内容も曲調も11thシングル「ZERO」に非常に似ているため、「ZERO」が好きな人は絶対に好きになる。
>>>B'zの未来を変えたシングル!?「ZERO」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
途中で入る稲葉の語りは「ZERO」のラップを彷彿させる。
こんな名曲なのにアルバム未収録
2nd beatにも関わらずA面でもおかしくない完成度を誇る「Mannequin Village」。
しかしながら、この曲はアルバムに収録されたことが一度もない。
1ヶ月後に発売された7thアルバム『The 7th Blues』にもスルーされ、ベストアルバムにも収録されなかった。
ベストアルバム収録を決めるファン投票では、1998年版も2008年盤も「Mannequin Village」は圏外だった・・・。意外にもファンから人気はないのか・・・?
また、過去のあまり知られていない曲を再録するという裏ベストアルバム『B'z The "Mixture"』発売時のインタビューにて、松本は以下のコメントを残している。
ああ、あったねそんなのも
まじかー笑
思い入れがない曲なのだろうけど、良い曲なんだから収録すればよかったのに・・・。
14thシングルはまだ8mmディスクなのでもはや聴くことは難しい。
さらに2003年のシングル再販の際は前作「裸足の女神」までが対象のため、結局8mmディスクのままだったのだ。
>>>"B'zアンチ"への怒りのメッセージが隠されている!?「裸足の女神」~歌詞の意味とは?【歌詞解釈】
2017年に発売した『B'z COMPLETE SINGLE BOX』というシングル集でいよいよ12mmディスクになったけれど、このシングル集は6万ぐらいするので流石に手は出せない・・・。
このように、今現在もCDで「Mannequin Village」を聴けるのは困難だ。
ひとこと
今は配信されてるから何とか聴けるけど、やっぱCDで聴きたい(-_-)
「Mannequin Village」のみんなの評価は?
ひとこと
スカッとする1曲
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ここからは管理人の「Mannequin Village」独自解釈!
【Mannequin Village/歌詞解釈①】「Mannequin Village」の意味は?
"Mannequin"(マネキン)とは服を売る店に置いてある"服着せ人形"のこと。
そして"Village"とは"村"。
つまり、タイトルの「Mannequin Village」の意味は"マネキンのような村"である。
これは冒頭の歌詞で意味がはっきりと分かると思う。
最新をまとうマネキンヴィレッジで
この曲の舞台は都会。
つまり「都会というのは、最新の流行服を着せた単なるマネキン人形のように空っぽ」ということ。
都会から"流行"を除けば、田舎の村になんら変わりはないのだ。
また、"マネキン"は主人公に対する皮肉にもなっている。
主人公は田舎から都会に出てきたという設定であり、きらびやかな都会に魅せられ狂っていく。
つまり、主人公自身も必死で"都会人"という服をまとったマネキンにすぎないということだ。
ひとこと
"マネキン"を引きあいにだすのがセンスあると思う
【Mannequin Village/歌詞解釈②】都会に出ればいつしか夢を忘れていく・・・
面白いのが、冒頭とCメロの歌詞だけは主人公を第三者視点で描いていることだ。
最新をまとうマネキンヴィレッジで 迷う君を優しく呼び止めて ステキな商売を持ちかける男に心は躍る 欲望のシステムに呑み込まれた君の眼はマエしか見えない
まだ小さかった頃に どんなものになりたかったか覚えているかい
1つ目に引用した歌詞に出てくる"君"というのは第三者視点で描かれた"主人公"と解釈していいだろう。
2つ目の歌詞を見るかぎり、おそらく主人公は夢を追い求めて都会に出たのだと思う。
しかし"都会の罠"にはまり、狂いはじめるのだ。
実際、夢を追い求め都会に出たにもかかわらず、結局自分が何をするべきかわからなくなってしまった人って意外といるような気がする・・・。
主人公の狂い具合がよくあらわされているのがサビの歌詞だ。
憧れの街に住めりゃ幸せ 金を喰い 夢を喰い no way out かまわない 他人の人生に口出しはいらない
友情も愛情もたまにゃ壊れる 華に溺れ もうどこにも戻れない
1つ目の歌詞の"no way out"とは"逃げ場のない"という意味。
逃げ場のない都会。
それでも主人公はかまわないのだ。
夢を追い求めて都会に出たはずが、最終的に"憧れの街に住む"ことだけで幸せを感じている。
こうして人は夢を忘れていくんだなぁ・・・。
ひとこと
都会は危険・・・
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まとめ
都会に出て、夢を忘れ、自分を見失う。
この曲で描かれているテーマは結構身近に潜んでいると思う。
主人公を反面教師にして、自分はこうならないようにと戒めるための1曲と捉えることもできる。
ほんとにキャッチーでノリが良く、2nd beatとは思えないほどの完成度なのでぜひ聴いてみてほしい。
ひとこと
もっと人気あってもいいと思うんだけどなぁ